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いよいよ残す回もわずかとなってきました。
今回の「とり×とり」のすみっこはサブキャラクターのうち「ナゴ」「デューゴン」「イエティ」の三人です。
はサブキャラクターそのいち、と言うことで、アシュタロテの使い魔である「ナゴ」とベリュアルのお付きである、「デューゴン」「イエティ」についてお話しようと思います。

まず、ナゴなのですが、こちらはベリュアル同様、初期設定の段階では存在していないキャラクターでした。

確か、一回目か二回目のアシュタロテのラフをさいとうさんから頂いたときだったと思うんですが、端っこの方にちょこっとナゴの設定が書いてあったんですよね。
それを見て、「こりゃおもしろい」となって、そのまま採用させて貰うことになりました。
この企画のキャラクターの多さはほとんど間違いなく玉沢のせいなんですが(笑)、ナゴだけはさいとうさんのせい、と言うことになります。
いや、ぶっちゃけ言い訳ですが(笑)。

ちなみにナゴは、アシュタロテの深層心理の裏側である、なんていう設定もありまして、その結果非常に奔放で享楽的な性格となっています。
アシュタロテのワガママな性格をベースにしつつ、子供っぽいところをちょっとひっくり返してみた、って感じでしょうか。
江戸っ子っぽい口調なのは、これは、玉沢の趣味ですね。
なんか、書いてみたい気分だったんですよ、その時(笑)。

ナゴはその設定上とても便利なキャラで、ボケツッコミも出来るいいキャラクターだったんですが、逆その便利さ故に、出番を減らさざるを得ないキャラクターでもありました。

こう、便利なキャラというのはついつい使いすぎてしまうんですよね。
それを意識して避けていたら、出番が減ってしまったという(汗)。

この辺り、私の未熟さ故の所もあって、ちょっぴり残念なところです。
ごめんよー、ナゴ。


さて、それではナゴについては以上としまして、続いてベリュアルのお付きの二人。
ューゴンとエティの二人。

カッパと雪女(?)の構成というのは、ベリュアルの元ネタから簡単に導き出されたわけですが、どこをどう間違ったのか、魔球並みの変化球なデザイン・設定と相成りました。
まずデューゴンですが、カッパ=水着っていうのは、早い段階で、スタッフ一同同意したことでした。

普通なら順当にスクール水着、みたいな流れになると思うのですが、ちょうどこの時期、玉沢は「体育会系」の女の子が書いてみたかったんですね(笑)。
で、服装は競泳水着に決定。
ただの体育会系では面白くない、ということで「やる気がない・めんどくさがり屋」という設定が付け加えられました。
ちなみにデューゴンのフルネームは「デューゴン・ハイドラ」
これは、クトゥルフ神話にも登場する「魚神ダゴン」の別読みである「デューゴン」とその嫁さんである「ハイドラ」の名前をくっつけたモノ。
地味に豪華な名前です(笑)。
出番は少なめなんですが、美味しいトコを持って行く、美味しいキャラになってくれました。

もう一人、イエティのフルネームは「イエティ・サスクワッチ」
イエティというのはご存じの方も多いと思うのですが、かなり有名なUMA、ヒマラヤに住むという、雪男の名前です。
サスクワッチの方は、ロッキー山脈で発見されたという雪男(別名ビックフット)のことなのですが、某格闘ゲームの白くてもふもふな雪男、と言った方が分かってくださる方も多いかも知れません。

エティは最初中の人の設定もしっかりとしてあって、フランソワのライバル的存在として考えていたのですが、全体的な尺の問題と、「そもそもフランソワのライバルって成立するのか?」という疑問もあって、泣く泣く着ぐるみだけでの登場となりました。
ただ、最初のコンセプトであった「可愛い顔して毒舌」という設定は残りまして、現在の形になった、という感じですね。

イエティはデューゴンよりも更に出番が少なくて、台詞も少ないのですが、何故だかその一言一言に重みがあり、妙な存在感を持っていたおかげで、オチとか無理矢理つけるときに、かなり便利なキャラクターでした。
だから、という訳ではないのですが、玉沢はこのキャラクターは大好きでして、開発スタッフにもファンの多い、愛されたキャラクターでした。
いつか、この子のらぶらぶエロエロなお話が書きたいモノです(笑)。

さてさて、それでは今回はこの辺りで。
またお会いいたしましょう♪
(文/玉沢円)
『とり×とりのすみっこ』アシュタロテ編のラフを見ていただくとお分かりのとおり、初期稿のすみっこにちょちょいと描いたのがはじまりです。

なんとなく使い魔のようなものが欲しいなあと思いまして、「カゲ●ン」のように影が変化すれば面白いかな?と思って描きました(当初僕の中では不定形で通常時のイメージとして黒猫という脳内設定でした)。
ナゴのヒトガタ(人間体型)はなんとなくナゴをヒューマノイドタイプにしてちょっとえちぃこと(ちっこい猫サイズのまま身体全体でマッサージしたり、猫舌ザラザラでペロペロ)とか勝手に妄想していて、お遊びラフとして半獣半人のラフを描いたのがそのまま通ってしまいました。(笑)
もうちょっとナゴ専用イベントシーンなどあればよかったんですけどね。尺の都合上登場だけとなりました。

デューゴン(というかその当時はまだ名前が無く半魚人でしたが)は割と初期の時からアイディアとしてはありました。

魔界のプリンセス、吸血鬼、狼女、人造人間、ジャック・オー・ランタン、ときて、他に西洋モンスターといえばなんだろう?」と玉沢さんと会話していたときに、候補としてでてきたのが「ミイラと半魚人と雪男(女)」でした。

ゾンビとかも考えたのですが、人造人間とミイラの中間になってしまいそうだったのでボツにしました。

この頃丁度、アシュタロテのライバルキャラが欲しいという話がでてきて、「そうなるとやっぱ『ドロ●ンな人』だよね?」となりまして、リュアルが生まれ、丁度おあつらえたように西洋河童西洋雪女がいるじゃないですか! というわけでイエティとデューゴンは下僕に決定。と相成りました

デューゴンのテキスト設定が届いたときに『えー、面倒くさいッス。働いたら負けだと思うッス(でもパシリ)』とあって笑ってしまいました。

この言葉から思いついたのが、脱力したポーズの時にエクトプラズムが抜け出ていて、それにも呆け顔があるという表情差分でした。
エティは最初はもっとイエティらしい、といいますか、当初から「着ぐるみ」という設定ではあったのですが、雪男っぽいもっさりとしたデザインでした。

でも、それだと何か某格闘ゲームの誰かさんにそっくりで、悩んだ末に「じゃあアザラシ(どっちかというとセイウチっぽいですが)ならどうだろう?」と思い、打ち合わせのその場でざっくりとなすび型のアザラシだかセイウチだかわからない何か正体不明の生き物を落書きで描いたのが妙に玉沢さんにウケが良く、「じゃあこれでいきましょう!」ということになりました。生臭さが最大の武器という『サンマブレード』もその時の落書きにあったのがそのまま決定とになりました。

中の人は雪女とかも考えたのですが、イメージとしてあまり明確ではないなぁと思い、「では『雪ん子』でどうだっ!」いうワケで現在のデザインになりました。
(文/さいとうつかさ)
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